Tokyo Sweets Club 東京スイーツ倶楽部
1月定例会を終えて

全体写真

フードジャーナリスト並木麻輝子先生をお迎えして

◆プレジール

開店して1年くらいのお店ですが、シェフは経験豊かで、とても発想がおもしろい方との事。 食材の組合せや製法など、いろいろと挑戦しているバイタリティ溢れるお人柄だそうで、並木先生ご自身とてもパワフルな方なのに、シェフと話すと元気をもらえるとおっしゃるほど。



【ムース・ショコラ・キュイ】
【ムース・ショコラ・キュイ】

和名にすると「焼きチョコムース?」と表記するそうです。チョコを焼いたらどうなるだろう?という思いから試行錯誤。(100度で1時間くらいかき混ぜながら焼くことで、)プラリネみたいになりながらも、冷えると固まる焼きチョコを開発したそうです。あらかじめ焼いてある生地で、キャラメルのムースと、クレームシャンティのムース(ココナツ風味?)をサンドし、一番下の土台にキャラメリゼしたビスケットがある感じ。焼きチョコの味なのか分からないけど、独特な香ばしさがきいていて、なんとも不思議なお味。ちょっとワインなどのお酒とも合わせられる気がしました。

【パルファン】
【パルファン】

お店の定番商品。バラ風味のメレンゲの中に、果実が残るフランボワーズのジュレが入っていて、一番下はアールグレイのタルト生地。先生が、「ザクっと一口で食べてもバラ→フランボワーズ→アールグレイの順に味が口に残り、三度美味しいケーキ」と表現されていましたが、まさにその通りでした。 メレンゲは一瞬で溶け、ジュレの果実と甘味がきて、最後にタルトを噛み砕くという、口溶けや食感の違いも合わせて三度美味しいケーキでした。

◆パティスリー・ジュン・ウジタ

日本で6年修行後、パリに渡り「サダハル・アオキ・パリ」、鎌倉の「雪乃下」を経て、昨年11月にオープン。先生いわく、センスがよく、火入れなどの勘は天性のものをもっているシェフとの事。個人的には、海老蔵似というルックスが気になりましたが…。(性格は大違いで、とてもフレンドリーとの事)

【タルト・カフェ】
【タルト・カフェ】

鎌倉の「パティスリー雪乃下」の時からあるメニュー。お店のトップバッターとしてシェフもとりわけ気合いが入っているそうです。とけやすい繊細なケーキなので持ち歩き時間が30分を超えるとテイクアウト出来ません。 塩キャラメルのタルトの上にコーヒームースが乗っており、更にコーヒー味のグラサージュで仕上げてあります。このケーキに使われているコーヒーはシェフが強いこだわりを持った一品で、何と軽井沢の丸山珈琲と焙煎から一緒に研究したこのケーキの為のブレンドです。口に入れた瞬間にコーヒー風味ではなくコーヒー豆の味がしっかりとします。タルト部分も硬そうに見えますが大変口解けが良いです。爽やかに通り過ぎる塩キャラメルとジューシーなコーヒーのタッグはまさしく最強です。

【クラフティ】 【クラフティ】

並木先生曰く「フランスの田舎のお母さんの味」。色々なところで食べているけれどこちらのお店のものは「うわおいしい!」と瞬時に思われたそうです。おいしさの秘密について、シェフは「新鮮なミルクに卵を使っている」とお応えになったそうです。材料としては、ごく当たり前の材料しか使用せず、タルト生地を焼いた後、クラフティ生地を流して、2度焼きしているというが、やはりその火の入れ方がシェフならではのこだわりを感じた一品。甘さは丁度良く、何より生地部分の香りと味の深さは「香ばしい」という言葉では表しきれません。良い意味で予想を裏切らない優しいお味は、子供から大人まで、おやつにディナーの後のデザートに、一度食べたら懐かしくなってまた食べたくなるようなケーキでした。

◆レ・サンク・エピス
こちらも昨年オープンのお店。シェフはとてもまじめで、郷土菓子をとてもよく研究しているとの事。

【ケーク・アブリコ・マンダリン】 【ケーク・アブリコ・マンダリン】

シェフ自身は「ケーク・キャラメル・アブリコ・マンダリン」と呼んでいるキャラメルベースのケーキ。生地には、ぎりぎりまで焦がしたキャラメルと白ワインに漬けたドライフルーツ(アプリコット)が上にも中にも練りこまれ、自家製オレンジピューレをかけた、とても手の込んだパウンドケーキ。しっとりとした物、もっちりとした物が多い中、これはすごく歯切れがよいとの事。そのため実際に食べてみると、どっしりとした見た目とは裏腹に、上品であっさりしている。キャラメルのほろ苦さとアプリコットの甘酸っぱさが絶妙で、とても新鮮な組合せでした。



【ピティビエ・グラッセ(特注)】
【ピティビエ・グラッセ(特注)】

フランスのオルレアン地方の名物で、古典菓子のひとつ。ピティビエというのは地名です。元々日本で作っている方は殆ど居ない上に、あっても現代風にアレンジされてしまっているので伝統的なものは珍しいそうです。2度挽きしてわざと種の杏仁の香りを残るようにしているアーモンドケーキ。表面は、砂糖とレモンのアイシングでコーティングをし、1カ月くらい日持ちが可能なお菓子だそうです。きめの細かいしっとりしたケーキで、口に入れた瞬間から杏仁の香りが口いっぱいに広がり、アイシングの甘みとのバランスがすごく良いです。現在は並木先生の為の特注メニューとなっていますが、これから通常商品として出すことも考えているそうです。この美味しさがより多くの人に届く日も近いかもしれません。

◆K.ViNCENT(カーヴァンソン)



【ガレット・デ・ロワ(ショコラ)】
【ガレット・デ・ロワ(ショコラ)】

1月6日といえば?ガレット・デ・ロワです。中でも日本一美味しいと言われているのが石井シェフの手によるもの。お店がお休みにも関わらず,シェフのご厚意で特別に焼いて頂いたという特注品。この日はチョコレート味で、しかも通常よりも直径を2cm大きくしたスペシャルバージョンです。箱を開けた瞬間にいい匂いが立ち上がり、否応なしに期待が高まります。
ホールが登場したら会場内にどよめきが…。
並木先生が太鼓判を押すのもうなずける。良く知っている人たちはもちろん、今回はじめて食べたという人にも大好評でした。た。パイのサクサクの食感に、詰まっているけれどなめらかな中身。じゅわっとしながらも空気感があり、これを美味しいと感じない人が居るとは考えられないほどです。

【フェーヴ】 【フェーヴ】

並木先生はフェーヴのコレクションもなさっているそうで、2?3万点ある中から、一部を持ってきて下さいました。めずらしいものや、かわいらしいものがいっぱいあって、会員は皆写真を撮らせて頂きました。

サロン・デュ・ショコラのお話から日本ではあまり知られていないパリのお店などもご紹介頂きました。


【アンディモーシュ・ア・パリ】 【アンディモーシュ・ア・パリ】

パリの日曜日という意味のお店で、フランスのオデオン駅のそばにあるそうです。ショコラのほかにも、チョコレートケーキなども置いてあり、バーも併設されているため、夜はチョコレートを使った料理なども食べられるとの事。

かわいいキャビア型のチョコ2種類をご紹介頂きました。
ペッパーの方は、かなりスパイシーで大人向け、お酒のおつまみにもなりそうなお味でした。


【モディカ】 【モディカ】

イタリアのシチリア島のモディカというチョコレートの町で古代製法で作られたチョコレート。カカオバターを入れたまま45度くらいで砂糖を入れるそうで、砂糖が溶けきらずザラッとしているのに口どけよくサッパリしているのが特徴で、クセになるそうです。厚さが1cmくらいある板チョコで、手では折れず、噛付くしかない感じでした…。 私は、シナモン味を頂きましたが、思ってた以上にシナモンが効いてました。現代のチョコレートとは、かなり違うので、お土産のチョコとしてもらったら…ちょっと微妙かもしれないです。でも製法や歴史を知ると大変貴重で興味深く、食への造詣の深い並木先生ならではのチョイスだと思いました。

【その他】

並木先生が、最近注目しているお店や、新しくオープンの予定のお店のお話から、 パティシエの近況などシェフたちとの親交の深い先生ならではなお話が盛りだくさんでした。 また、パティスリーだけでなく、まだミシュランなどで有名になっていないけど、 お薦めのレストラン情報なども教えて頂き、すごく盛りだくさんな会になりました。 並木先生、本当にありがとうございました。

【ご紹介頂いたレストラン】
・フランチ料理「ブラッスリー ジョンティ」浅草橋

アルザス料理。特徴的な薄いピザがおススメ。
http://b-gentil.com/top.html

・フレンチ料理「ビストロ天下井(あまがい)」荻窪

ロブションにいたシェフのお店。

・メキシコ料理「エルコマル」新丸子

モレ(チョコ)ソースが食べられるお店。
http://www.elcomal.net/

 
・イタリア料理「タランテッラ・ダ・ルイジ」白銀高輪

ナポリ料理が楽しめるピッツェリア。
http://tarantella-da-luigi.com/

   
・タイ料理「ジャスミンタイ」八重洲・六本木・四谷

http://www.jasmine-thai.co.jp/

 
・日本料理「日本橋 ゆかり」

和風ガスパッチョがおすすめ
http://www.nihonbashi-yukari.com/

   
あおい食堂(池ノ上)

フレンチのお店。旦那様がシェフを務めていらっしゃいますが奥様も料理人で、料理の鉄人で陳健一を破った腕前だそうです。
http://www.sanshoad.co.jp/kagata/menu.html

 
   

<文責>土屋房代 渡辺聡美

2012年01月31日