Tokyo Sweets Club 東京スイーツ倶楽部
5月定例会を終えて
柿沢安耶さんと

5月14日の例会は、テレビ等でもおなじみのパティスリー ポタジエ オーナーシェフ、柿沢安耶さんをお迎えしました。 ポタジエといえば野菜を使ったスイーツ。「食」への安全性に興味のある女性の参加が多い会となりました。ご自身がかつて身体が弱かったとおっしゃる柿沢さん。元気になる「食」を作るのがモットーで、それはスイーツでも料理でも同じこと。今日は、ポタジエ開店当初からの人気メニューを多くお持ちいただきました。

グリーンショート・トマト ■グリーンショート・トマト

柔らかな色調のグリーンと、クリームの白、そしてトマトの赤が層になっています。この緑のスポンジの正体は、なんと小松菜!確かにパウダーになった葉っぱが散っているのが見えます。そしてトマトの濃厚な香り。クリームもスポンジも軽快なだけに一層トマトの味と香りが引き立ちます。そして、柔らかな甘みは野菜、とひとことで片付けられない複雑で深い滋味を持っています。食感はあくまで軽く、たくさん食べられそう。

ベジロール・トマト ■ベジロール・トマト

スポンジにうっすらと赤みがかかり、クリームにもところどころトマトらしき赤が配色されています。それぞれ、トマトピューレとトマトクリームが入っていて、レモン果汁が酸味のアクセントとなっています。しかし、後味に不思議な感覚。あれ、これどこかで食べてるんだけど・・・。そうそう実はこれがバジルです。個性の強い葉野菜ですが、クリームの中では程よいアクセントとなっています。「食べたらイタリア」と言った参加者がいましたっけ。

キャロットチョコフラン ■キャロットチョコフラン

ポタジエさんのスイーツの中でこれが好き、と言われた方が多かったです。にんじんのパウダーが重みのあるフランに浮き、しっかりしたチョコビスケットで固められています。濃厚だけど後味はさっぱりして、深い甘さが噛むごとに感じられます。青臭さは全く感じられず、野菜嫌いの人には特にお勧め。もともと、にんじん嫌いのお子さんにとシェフが考えた作品です。

グリーンアスパラのムース ■グリーンアスパラのムース

アスパラ畑を見たことがないみなさん、このスイーツのように生えてくるんですよ!遊び心を感じさせる外観に、緑のフレッシュな香り、アスパラそのままの味。動物性のゼラチンを使用せず、弾力を抑えた2種のムースは、舌の上で溶けていきます。その柔らかい内側をまとめるのが、香ばしいほうじ茶のスポンジ。なんといってもアスパラの香りが食べる前から鼻をくすぐります。ホワイトアスパラを使った別の作品もあるそう。

ゴボーショコラ ■ゴボーショコラ

見た目は普通のガトーショコラですが、おや、近寄って見ると中にごぼうらしきチャンクが。柿沢シェフがごぼうに合うケーキを作りたいと思ったときに、ごぼう→土→茶色→チョコレートという連想でできた作品だそうです。確かに土の中で眠るごぼうといった感じです。とれたて新鮮なごぼうをソテーし、軽くキャラメリゼして生地に入れています。ごぼうのシャキシャキした食感が新しく、本来の土臭さやアクも有機のため抜く必要はなく、チョコの深みとうまくマッチしています。

野菜のスイーツって確かに健康には良さそうだけど味は今ひとつなのでは、とこれまでは興味がなかった私も、ポタジエさんのスイーツを食べてすっかり目から鱗が落ちました。有機で元気に育った野菜には深い甘みがあって、それは身体が喜ぶ甘さだったのです。ひとくち食べたらすぐに体内に吸収されて、何の負担もなく消化されていく。それを実感できたような気がします。 現在は、六本木ヒルズに野菜寿しのお店も出店され、ますますパワフルに展開されている柿沢さん。農家の方々との交流も多いことから、日本の農業についてのお考えも聞くことができました。新しい野菜の食べ方のご提案を、これからも楽しみにしています。




文責:谷畑美紀

2011年05月30日