
昨晩はマンダリン オリエンタル東京の五十嵐シェフをお迎えしての例会 とっても情熱溢れるお話とスイーツの味のマジックに酔いしれてしまいました。
本当にお忙しい中 ご参加頂いた五十嵐シェフに改めて感謝の念で一杯です。
日本人としての心を高く持ち その中でフランス菓子をどう極めるかを精進されている五十嵐シェフの姿に感銘致しました。
その象徴として ユズをつかった「ニッポン」や抹茶とミルクチョコレートとの絶妙のバランスの味「プランタニエ」ではなかったかと思います。
最後に 今まで数多くのシェフにお会いしてきた中で 一番固く情熱的だった握手を交わせたことを喜びに感じました。
では 今月よりわが倶楽部のホームページが一刷されますので ぜひ期待して下さいませ。
○ 五十嵐宏シェフを迎えて
【お店】
マンダリン・オリエンタル東京
中央区日本橋室町2-1-1
03-3270-8800
http://www.mandarinoriental.co.jp/hotel/592000327.asp
スタッフ総数20人以上の大所帯。
今後イートイン出来るスペースを設置予定。
マカロンは扱っていない。理由はマカロンだらけになってしまうから。
週末は結婚式もあるとかなりの量を作る。
もちろんプチフールも。
デザートビュッフェも有名で、土日は予約をしないと入れないほど大盛況。
6種類のシャーベットも人気。常時20種類のスイーツを用意している。
【経歴】
1972年10月12日東京生まれ。
食べ歩きは実家が中華料理店ということもあり、B級グルメ。牛丼やラーメンなど。
実家の中華料理店は江戸川区で今もしており、現在は兄が継いでいる。
高校卒業後、新宿にある東京調理士専門学校に1年間通う。
兄が中華料理専攻だったため、反発もあり、フランス料理専攻を選択。
魚を捌くことが嫌いでスイーツへシフト。もてるかもといった若者なありがちな思考もあったとか。
卒業後、紹介されたのが、不二家とコロンバンだった。
工場やホテル系は就職したくなかったが、コロンバン原宿店は創業者の実家を
改装したお店で、こじんまりしていて気に入ったので、決めた。
本来、3~4年経験後に配属される部署に、そこでしか働きたくないと正直な気持ちを伝え(人事も当時の製造部長の松崎さんも生意気な新人と思っていたらしい)、新人で配属された。
3年間原宿で働き、辞めようと思ったら、先輩のアドバイスもあり、最後の1年は川口工場で勤務し、80人のパートさんと働くことになり、人間関係を学んだ。
コロンバン時代の1年目に稲村省三シェフ(当日ホテル西洋銀座のシェフ)が来店。
オーラのあるシェフが1年目の自分に握手してくれ、感激し、稲村さんの下で働きたいと思った。
握手は西洋ではコミュニケーションの1つだということを当時は知らなかったのだが。
今は自分もスタッフに同じことをしている。
3年後、稲村シェフに働きたいことを伝えたら、半年待ちだということで諦め、知り合いが、帰国する後釜に入れ代わりで、準備もせずにフランスへ。
ブルターニュのバンヌ村にあるカルトロンという郷土菓子中心の素朴なお店で、ビザなしで働くことになる。
ブルターニュ地方の郷土菓子であるクイニーアマンが美味しかった。
今でも業界のイベント等の際にたまに作る。
シェフが学んだものは、日本で一般的なものと形が異なるとか。
フランスでは料理以外にも語学や炊事等を学んだ。
その間も毎月稲村シェフに手紙を送り、半年後働けそうということで、フランスで学ぶよりも稲村さんの下で働くことがプライオリティーが高かったので、働ける確約もないまま帰国。
ホテル西洋銀座からは、現在はラ・レールのシェフである本間シェフが入れ代わりでベルギーへ。
7年間働き、数々のコンテストで賞を獲る。
六本木ヒルズクラブを経て、2005年7月にマンダリン・オリエンタル東京ホテルのエグゼクティブ・ペストリーシェフに就任。
【受賞履歴】
1994年国際ジュニア製菓技術コンクール(23歳以下)2位
当時の日本は総合優勝がまだいなく、練り飴細工で部門賞を取っていたのみ。
ジュニアの五十嵐君と重鎮に言われ続けることが嫌だったので、クープ・ド・モンド本選へチャレンジ。
1999年クープ・ド・モンド・ラ・パティスリー大会
団体4位 日本チーム主将は堀江新シェフ
メンバーは堀江新シェフ(ラ・ヴィ・ドゥース)
山本光二シェフ(パティスリー・プラネッツ)
個人2位
ただ悔しくて表彰台に上がりたかった一心で、連続出場へ。
2001年クープ・ド・モンド・ラ・パティスリー大会
団体2位 日本チーム主将は五十嵐宏
メンバーは朝田晋平シェフ(浦和ロイヤルパインズホテル)
福田雅之シェフ(プレシア・ママンラトーナ)
個人2位(アメ細工とアントルメショコラの2部門)
他のメンバーは団体2位に喜んでいたが、自分は悔し涙で号泣。
周囲は嬉し涙と勘違いをしていたらしい。
闘病中の恩師の松崎さんには、すぐに報告ができなかった。
【試食】定番ではなく、五十嵐シェフのオリジナルの作品を厳選 (画像クリックで拡大表示)
・オリエンタリズム
ライチとラズベリーのムース
マンダリンらしい夏らしいスイーツ。
あっさり味だか、ライチの味が強く、ローズウォーターとローズリキュールが入っている。
ライチはムースでは難しいとのこと。
・エクレール・オ・キャフェ
コーヒーのエクレア
コーヒーの香りが良い。
以前ラウンジで提供されたものはもっと長く、お皿に乗り切らない大きさだったが、食べきれない量だったので、今は提供していない。
形成はチュロスみたいなもので、形成すると良い。
コーヒーはアラビカッシュというコーヒー豆を使用。
・プランタニエ
抹茶とミルクチョコレート
ホテル西洋銀座時代の改良版で、ミルクチョコレートはベローナ製。
抹茶とミルクチョコレートのバランスが良い。サクサクな食感も良い。
隠し味としてナッツを砕いたものを入れている。
・ニッポン
ホワイトチョコレートと柚子のムース
上から見ると日の丸。柚子が強い。
焼酎(鳥飼)を使用している。
味のコントラストが絶妙。ホワイトチョコレートには畳模様がつけられている。
ホワイトチョコレートのムースは6種類あるが、これが一番人気。
・アンジェロ
コーヒーのブリュレ入りカラメルショコラムース
上のサクサク感がアクセント。銀箔が乗っている。
【夢】
パティシエである前に一人の人間であり、男であり続けたい。
震災地区への炊き出しへ行くのも、お爺さんお婆さんが美味しいといって喜んでくれるから。
高校までは人を傷つけてきたこともあったが、今は喜怒哀楽を素直に表現できればと思っている。
多面的要素をふまえつつ、そういう人間性を高めていきたい。
東京スイーツ倶楽部 主宰 中村真也